パソコン関係Q&A
1年生から毎年聞かれる質問とわたしの回答。これらはあくまで私見。大学の公式見解ではない。ここに書いたからもう聞くなということではない。
パソコン買うタイミングとして最良なのは,常に「いま」。一生使い続けるものならじっくり選べばいいかもしれないが,パソコンの性能は日進月歩。多くの場合は卒業までしか使わないと思うので,買うのが早ければ早いほど長く使えてお得。
「パソコン初心者だから,まずは安いものを買った方が良い」というのは間違い。上級者であれば,いろいろ自分でチューンナップして,性能が低いパソコンでもうまく使うことができる。しかし,初心者が性能の低いパソコンを使うと,動作が遅くてイライラするだけ。すぐに嫌になって使わなくなってしまうだろう。インターネットを見るだけ,Officeを使うだけってよく聞くけど,そういった作業が比較的パソコンのスペックを必要とする。できれば最新世代か1〜2世代前くらいまでの,core-i5以上,メモリは16G以上のものを選ぼう。それでも10万円未満で買えるはず。スマホを少し安い機種にすれば,十分なスペックのパソコン買えると思うよ。
用途によるとしか答えようがないが,少し性能の良いノートパソコンを買っておけば,外部ディスプレイやキーボードをつないでデスクトップのように使うこともできる。パソコンは自分のものがいちばん使いやすいので,授業やゼミ,図書館で使うことを考えればノートの方が良いと思う。
これも用途によるとしか答えようがないが,プログラミングや統計分析であればMacがおすすめ。サーバーのOSはほとんどLinuxだけど,Mac OSとLinuxはどちらもUnixがベースなので共通点が多い。Windowsでも最近は仮想化という仕組みでLinuxを動かすことができるので問題はない。
多くの大学ではOffice 365 (サブスク)が導入されていて,自分のパソコンにも自由にインストールできるようになっている。その場合は不要。Officeなしの方が安く買えるのであれば,そちらを選ぼう。
個人的な見解では不要。しかし,大学のネットワークに接続するのであれば,ウィルス対策ソフトをインストールすることが義務になっている場合が多い。ルールであればインストールする以外に選択肢はない。ちなみにWindowsにはもともとWindows Defenderというセキュリティが組み入れられているが,ウィルス対策ソフトによってはWindows Defenderよりも軽量で快適だし,導入するメリットがないわけではない。わたしはすべてのウィルス対策ソフトを試したわけではないが,使った中で良かったのはESETホームセキュリティエッセンシャル。とにかく動作が軽く,価格もお手頃。1台1年と5台3年であまり価格が変わらない。どうしても無料が良いならAvastあたりが定番。
おすすめのパソコンいくつか,Amazonのリンクを張っておく (アフィリエイト)。おすすめの価格帯は15万円程度。
Macであれば,Macbook Airの13インチ。M1チップ以降のもの (Apple Silicon)を買おう。Apple SiliconのMacに関しては,メモリは8GBでも十分という声が多い。SSDは用途次第だけど,ふつうは256GBでも十分だと思う。
2世代前のM2搭載機種の最低スペックで13万円くらい。ちなみに,「13インチ小さくない?」はよくある質問だけど,大きければ大きいほど重いし価格も高くなる。なので,本体のディスプレイは大学や外で使うとき用と割り切って,家では24インチくらいの外部ディスプレイをつないで使うのがおすすめ。キーボードも外付けすればデスクトップのように使える (クラムシェルモード)。最近はUSB Type-Cケーブル1本だけでつなげる電源不要のモバイルモニターも安く買えるようになったので,必要なときはいっしょに持ち歩くのもあり。また,iPadを持っていればmacのサブ・ディスプレイとして使える。
Windowsだと,Macと違って性能は同じでもモニタだけ大きいやつなどという柔軟な選択が可能。持ち運ぶことが多いのであれば,個人的には14インチがちょうど良くおすすめ。マウス・コンピュータあたりは価格も手頃。メモリの増設などができるので良い。Toshiba,Fujitsu,Panasonic,Vaioは同じようなスペックでももう少し価格が高くて拡張性はない。ただ,どのメーカーも価格が高い分いろいろ使いやすい工夫はこらしてあって,別に拡張の必要性は感じないと思うので,あとは好みの問題。ちなみに,FUJITSUのLIFEBOOK UHシリーズはめちゃくちゃ軽くてバッテリ駆動時間も長いので,外で使うには良い。
15万円のパソコンといえば高いと思うかもしれないが,4年間使うと考えれば1ヶ月あたり3000円くらいなので,スマホの通信料くらいのもの。大学の授業料はその20倍とか30倍なわけで,少しの追加投資を惜しんで授業料に見合うだけの効果を得られないのはもったいない。これは,教科書についてもいえることで,たかだか数千円の教科書代をケチって,授業内容を中途半端にしか理解できないとすれば,授業料がもったいないと思わない?
とはいえ,支出は最小限にしたいというのは当然。上で紹介した15万円程度のパソコンは大学で使うのに十分な性能だが,そこからなにかをあきらめれば当然価格は安くなる。DELLやHP,ASUS,Lenovoなど海外メーカーのパソコンであれば,同じようなスペックで10万円未満で買える。何が違うかというと,だいたい重い (1.5kg)のとバッテリ駆動時間が短いことが多い (もちろん機種による)。ただ,重さというのは,ノートパソコンだけ持つと違いが大きいが,結局カバンにはほかにもいろんなものを入れるので,900gも1.5kgもそこまで変わらない (個人差あり)。そう考えれば15.6インチのものを買うのもあり。ちなみに17インチになると,通常サイズのカバンからははみ出るので持ち運びは厳しい。最近は,大学内でも電源をとれる場所も多いので,バッテリの駆動時間もそこまで気にしなくても良いかもしれない。